千葉市の公園で久々に越冬トンボに出会いました。池には氷が張り詰めている1月。
野ざらしの状態で、枝にしがみ付くホソミオツネントンボ。一体どんな防寒対策をしているのでしょう。細身の体は、どうみても氷点下の寒さに耐えらるようにはみえないのですが。越冬する虫は体内に不凍液をため込んでるとか。でも、そうまでして成虫で越冬する意味があるのか、疑問に感じますね。
まずは桜のひこばえの枝で一匹。
シデの木の細枝でもう一匹。
しかも、完全に眠っているわけではなくて、近づくと脚や目玉を微妙に動かして、見つかりにくい方向に体の向きを変えたりします。冬眠、つまり眠っているわけではないのです。もともと目を閉じられないので、眠ると言う概念自体ないのかもしれません。
越冬中のキノカワガもいました。杉の白いカビのような、苔のようなものに紛れるように擬態していました。キノカワガは色々な体色のがいますが、ここにいたのは、ほぼ全身白っぽいやつでした。まるで自分の体色を知っていて、似たような色のところを選んでいるかのようです。
基本的には、地衣類などで変色した感じの幹に多いので、そういう植物の生えたところを選んでいるのかもしれません。
桜の幹にもキノカワガがもう一匹。
樹木名の表示板裏には、カメノコテントウが5匹、集団越冬していました。この冬はなぜか越冬するナミテントウの姿が少ない感じです。カメノコテントウの越冬場所にはたいていナミテントウがたくさん同居しているのですが、今回はカメノコテントウだけの集団でした。こんなのを見たのはこれが初めて。
ササの葉の裏にはいつものヒカゲチョウの幼虫。
胴体に小さな紋の付いたのもいました。
こんな食痕のある葉の裏にいました。
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最後は冬の代表的虫風景のヤマカマス。ウスタビガの繭です。落葉樹にこの繭(この季節のは抜け殻です)が付いていると、オー・ヘンリーの小説「最後のひと葉」のように見えますね。すべての葉が落ちたはずのケヤキの木になぜか新緑色の葉が残っている。そんな変な風景を目にしたら、それはたいていこのヤマカマスです。